top of page

​アレクサンダー・テクニークとは

 アレクサンダー・テクニークとは、不必要な緊張や癖を手放し、心と身体が本来もっている働きを取り戻していく“学びの方法”です。

 私たちは日々の暮らしのなかで、動き方や姿勢、考え方に多くの「無意識な習慣」を身につけています。それらが原因で、痛みや病気、努力が実らない、感情や対人関係のトラブルなどの問題が発生します。

 アレクサンダー・テクニークでは、そうした問題の根本的な原因である無意識のパターンに気づき、丁寧に見直していくことで、自然で心地よい自分自身の在り方へと導いていきます。​​​

​本当の原因は何?

​ "立つ"というシンプルな動作でも、人それぞれに異なる習慣が現れます。片足に体重をかけすぎる人や、腰を反りすぎる人、踏ん反り返って睨むように立つ人などがいます。

 これらは本人にとっては自然な立ち方で、正しく感じているかもしれませんが、結果的に体に痛みを感じたり、悪意がなくても睨んでいると誤解されることがあります。

 このような習慣から痛みや問題が発生した場合、一般的に取り上げられる対処法としては、休息、投薬、手術、運動療法、整体、セラピー、リラクゼーションなどが提案されますが、根本的な原因である習慣を改善しない限り、再発や悪化を防ぐことは難しいです。​​​​

11062b_37676887a2c449dca0ea3a57dea5bcad~

 「立ち方が原因で痛みや問題が起きているなら、正しい立ち方を学べば解決できる」と考えがちですが、人は自分の感覚を無根拠に信じ、「感覚的にうまくできていると感じさえすれば、それでうまくいっている」と思い込んでしまいます

 そのため、教師や医師は、「正しく立てば健康になれる」といった「何をするべきか」を伝えれば、生徒はできるだろうと考えがちです。
 しかしその結果、「どうやってやるのか」というやり方までは伝えられずに終わってしまうことも少なくありません

 このような状態では、生徒や患者は「自分が正しい」と感じるやり方で実践し続けることになり、学習や治療を繰り返しても、望んだ効果や問題の解決には繋がりません

 むしろ、頑張れば頑張るほど、同じような失敗や不必要な緊張を繰り返し、「不必要な習慣」を身につけてしまいます
 最終的には、真っすぐ立てているはずのときに「傾いている」と感じてしまうほど、私たちの感覚は信頼できないものへと変わってしまうのです。

Reflection Through Broken Glass_edited.p

 つまり、真の問題は、痛みやトラブルが生じることではありません。
 本当の問題は、「不必要な習慣」と「不確かな感覚」に気づけず、それらを正す方法もわからないという点にあります。 

 この「不必要な習慣」と「不確かな感覚」が引き起こす問題は、身体的な不調にとどまりません。

 努力が実らないことで感情的になったり、自分が正しいと感じた善意が、思いがけない人間関係のトラブルを招くこともあります。

 こうして、人生のさまざまな場面にまで悪影響を及ぼしていくのです

"頑張らない"という選択

 この問題に向き合うためには、感覚と習慣に頼って「何かをする」という努力を積み重ねるではなく、感覚や習慣に依存せずに行動するための理論を学び、心身のより良い使い方を体験を通じて習得し、信頼できる感覚を取り戻す必要があります。

 この過程で、無意識に身についてしまった不必要な習慣を意識的に手放すことが可能になります。これこそがアレクサンダー・テクニークの核心であり、この「積み減らす」アプローチが他のすべての手法とは一線を画す特別なポイントです。

​​

 私たちは子供の頃、痛みもなく、心身ともに柔軟で、元気に楽しく過ごし、多くのことを学びました。あの輝かしい能力は後天的な習慣によって発揮されなくなっただけで、元々私たちの中に備わっているものです。

 不必要な習慣を手放すことで、それが引き起こしていた痛みや病気などの問題が根本から改善されるだけでなく、今まで無意識に自分を邪魔をしていた習慣がなくなることで、家事や勉強、音楽、演劇、スポーツなど、あらゆる活動がより楽に、力強く、効率的に行えるようになり、技術や表現力の向上も期待できると同時に、怪我や病気の予防にも繋がります。

 こうして、私たちの本来の能力や「無理のない在り方」を取り戻し、持続的な健康と幸福の基盤を築くことができることで、子供の頃のような心持ちで日々を過ごすことできます

Practising Yoga with Mom_edited_edited.j

 感覚の不確かさや習慣が引き起こす問題は、普段意識されにくいものです。痛みや病気という形で初めて、問題に気付くことができます

 そのため、現時点で問題がないような子どもや健康な大人でも、テクニークを学ぶことで、感覚を伴った「自分の使い方」を身につけ問題を未然に防ぐことが重要です。

 テクニークの学習は施術や治療とは異なり、意識的に改善する方法を学ぶ「教育」です。生徒が学んだことを実生活で活かし続けることで、効果は半永久的に続きます

 テクニークは、さまざまな場面で幅広い効果を発揮します具体的な効果については、[期待できる効果]ページで詳しくご紹介していますので、ぜひご覧ください

​ ​レッスンのご予約、ご相談、ご質問などは、[お問い合わせ]ページよりお気軽にご連絡ください

bottom of page