
よく受ける質問
お問い合わせや、レッスン中によく受ける内容への回答です
Q1 : レッスンでは具体的に何をするのですか?
A1 : 立つ、座る、歩く、横になるなどの日常のシンプルな動作を通して、「感覚や習慣に依存せずに行動するための理論」を学びます。
そのために、実際に教師の手技や指示を受け、動作を楽にできることを体験し、繰り返し実践することで、信頼できる感覚を育てます。
これらは身体をどう「使うか」の学習ではなく、どんな「状態でいるか」を見つめ直すことで、すべての動作や在り方に変化をもたらします。
最終的には、その学びを生徒個人の日常生活や活動に活かせるようにすることが、レッスンの目標です。
Q2 : 独学したいのですが、オススメの本やエクササイズはありませんか?
A2 : テクニークの学習における最も重要なポイントは、「理論や知識を得ても、それを実行する感覚が伴わなければ、効果を発揮しない」という点です。
そのため、テクニークを独学で学ぼうとする試みは、「音痴な方が自己流で音楽を学ぶ」ようなものです。
音痴の人に必要なのは、「音が一致している感覚を体験し、それを自分で修正できる能力を身につけること」です。
音楽の場合、独学でもチューナーを使用すれば音のズレを認識できます。
しかし、心身全体に関わる「自分の使い方」に伴う感覚のズレを正すためには、長期的なトレーニングを積み、知識と技術を身につけた認定教師の指導を受けることが、唯一の効果的な方法です。
アレクサンダー氏がこの世を去ってから70年が経ち、その間にテクニークは広まりましたが、アレクサンダー氏の理念を理解していない団体や、認定を受けていない指導者が活動をしている現状もあります。
現代では誰もが簡単に情報を発信できますが、判断が難しい情報に基づく独学は心身に悪影響を及ぼす危険性があります。
このような背景から、当教室ではテクニークを独学することを推奨していません。
当ホームページの内容に共感いただけた方は、時間と費用はかけてでも"当教室のレッスン"を受け、実際に"体験"していただくことを強くオススメします。

レッスンはオーダーメイドでハンドメイド!
Q3 : オンラインレッスンは可能ですか?
A3 : レッスンを行う目的は、人間の心身全体に関わる「自分の使い方」に伴う感覚のズレにアプローチすることです。
感覚のズレを生徒が実感するには、知識だけでなく、"感覚を伴った体験と理解"が不可欠です。
例えば、背筋の伸びた立ち方を学習する際には、口頭での指示や知識の説明だけでなく、教師の手技により導かれ、背筋が伸びた状態や、そのために必要なプロセスを実際に"感覚的に体験"できます。
「百聞は一見にしかず、百見は一触にしかず」という言葉があるように、知識だけでなく、体験を通じて学ぶ事が重要です。その為、当教室では対面形式のレッスンが必須だと考えています。
コロナ禍以降、オンラインレッスンを提供する教師が増えましたが、当教室はオンラインレッスンを行う予定はありません。
Q4 : ヨガ・ピラティス・太極拳などの運動療法、解剖学や身体の構造の勉強、理学療法や整体、セラピーなどの代替医療とは何が違いますか?
A4 : ヨガなどの運動療法は、普段の生活では取らないような複雑な動きやポーズをとることが多くあります。
一方、テクニークでは立つ、座るといった日常的な動作の中にこそ、個人の癖や無意識のパターンが現れると考えます。それらを見つめ直すことで、生活全体の質が変わり、より根本的な変化につながるのです。
また、解剖学や動きの構造について学ぶことは、理解の助けになることはあります。しかし、いくら理論を知っていても、「実際にどう動いているのか」「どう感じるのか」に結び付けなければ、それはただの情報に過ぎず、テクニークの本質に触れることができません。たとえば、「背骨には24個の骨がある」と知っただけで姿勢が変わったり、腰痛が改善するでしょうか?
代替医療の多くは、「受け身」の施術が中心であり、自分の習慣や感覚のズレに自ら気づいて修正するという視点があまり重視されません。そのため、一時的な変化を感じることはあっても、根本的な解決にはつながりにくいのです。
テクニークはセラピーでも、ボディワークでも、「からだの使い方」の指導でもありません。テクニークは心と身体の全体を含む、「自分の使い方」にアプローチし、生徒が意識的に学びます。
ここでいう「自分の使い方」とは、身体の動かし方だけでなく、考え方や感じ方、反応の仕方など、自分自身のあらゆる在り方を含んでいます。それらに気づき、必要に応じて見直すことで、より調和のとれた生き方へとつながっていくのです。
アレクサンダー氏の発見は既存の知識の寄せ集めや発展ではなく、まったく異なる発想から生まれたものです。実際、彼は解剖学などの知識は持っておらず、むしろ「そうした知識を持っていたら、自分の発見を妨げていただろう」と語っています。

子供たちは全員違う動きをしていることに気づけますか?
Q5 : ピアニストなので指や腕にだけフォーカスしたレッスンを受けたいのに、なぜ立ち座りの練習をする必要があるのですか?
A5 : 立ち座りの練習自体が目的ではなく、シンプルな動作を通して「自分の使い方のプロセス」を学ぶことが本来の目的です。これは、音痴の人がまず単音を正しく歌えるようになり、メロディーや曲に発展させていく過程に似ています。学習が進むにつれ、その成果をピアノ演奏やその他の活動にも自然に応用できるようになります。
実際、立ち座りの改善はピアノ演奏の向上にも直結します。ピアノ演奏は指や腕だけでなく、心身全体を使うため、座り方が悪いと肩や腕に不必要な負担がかかり、指の動きにも支障をきたします。
「演奏に満足できないのは指に問題があるからだ」と"感じ"ても、本当の問題は別の部分にある可能性があります。
実践的で役立つことだけを学ぶのは難しく、立ち座りなどの日常的でシンプルな動作から見直すことこそが、本当の変化を生むと当教室では考えています。
同様の理由で、うつ病や腰痛の改善を目的としても、立ち座りなどの動作を学ぶ過程で改善を目指します。
逆に、ピアニストが演奏向上を目的としてレッスンを受ける場合でも、精神の安定や痛みの改善・予防が期待できます。
Q6 : どれくらいの回数、頻度で通えばよいのでしょうか?
A6 : 学習の進度は生徒様の意欲や取り組みにも大きく左右されるため、一概にお答えするのが難しいです。
初回のレッスンで大きな変化を感じる方もいれば、長年の無意識の習慣に気づくのに時間がかかる方もいらっしゃいます。
しかし、テクニークは「元々私たちが持っていた能力を取り戻すための学習」であるため、才能や相性に関わらず、根気よく続ければ必ず習得できる技術だと当教室では考えています。
定着の観点から言うと、週に1回ペースでレッスンを受ける場合、レッスン以外の6日間と23時間は普段の感覚と習慣で過ごすことになります。そのため、理想的にはレッスンの頻度が多いほど効果的です。
とはいえ、どのようなペースであっても、必ず得られるものはあります。強制することは一切ありませんので、ご自身のペースで学習を進めてください。


基礎から積み上げていけばいつかは...!
Q7 : アレクサンダー・テクニークを教えられるようになりたいのですが、可能でしょうか?
A7 : アレクサンダー・テクニークの教師活動を行うには、各団体でのトレーニングと認定が必要となります。
当教室では教師活動を目的としたレッスンの受講はお受けしておりません。この方針を遵守いただくため、すべての生徒には誓約書にサインをいただいています。
他業種の教師の方が"自分と向き合うために"レッスンを受ける事は大いに歓迎します。
テクニークを学ぶことで、自分の使い方を見直し、心身の能力をより良く発揮できるようになれば、生徒への良い手本となり、より効果的な指導ができると考えています。
Q8 : 出張レッスンやグループでのレッスンは可能でしょうか?
A8 : 生徒様のご自宅やレンタルスペースでの個人レッスン、学校や団体向けのグループレッスンも承っております。
出張レッスンの場合は、通常の個人レッスン料金に加え、交通費および移動にかかる時間に応じた費用を別途頂戴いたします。遠方の場合には、宿泊費をお願いすることもございます。
また、レッスンに使用する場所は生徒様にご用意いただき、場所代が発生する場合は生徒様のご負担となります。
ご希望やご不明な点がございましたら、「お問い合わせ」ページよりお気軽にご相談ください。